みちの道のり

みちの道のり

2020/09/20

ここらでちょっと痛くて笑える話を!

(告白)「あらっ、家長さん、親指どうしたの?」「いやいや、大したことないっすよ」。今日の朝、多くの方とそんなやりとりがあった。「大したことない」、そう、その理由を話すには、時間が足りず、サラッと流すには適した受け答えだ。そして、そこには、あまりにも壮大な男のロマンがあったからだ。
遡ること12時間前・・。俺は講演が終わり、正装である全身タイツを脱いだ。多くの方がご存じだとは思うが、パンツ1枚で全身タイツを着ると、ある部分がとても卑猥に見えてしまい、相手を不快にさせてしまう恐れがある。いつもは短パンを穿くのだが、その時は忘れてしまい、念のために、パンツを2枚重ねて穿いて挑んだ。無事ミッション終了。さぁ、一杯やる前にお風呂へと、脱衣所でパンツを脱いだその時、同じ色、同じサイズを脱ぐ瞬間が面白いことに気が付く。出ると思って出ない違和感が楽しいことに気が付く。「安心してください!穿いてますよ!」、よしっ、これだ。絶対にウケる!
そして、全員集合の合図。一発勝負、スピードが命だ!真顔で、子供らを集めてこう言い放った。「いいか、お前ら、今から『男』というものを見せてやる。しっかりとその目に焼き付けとけ!」と、いつもと違う雰囲気に圧倒され、真剣な眼差しで俺の股間を見る子供ら。 
「いくぞ。3,2,1」、よしっ!と一気に下ろそうと力んだ瞬間!変に力が入りすぎて左親指が自分の腰に引っかかってグギッ、痛〜い!激痛に耐える俺、中途半端に脱げたパンツ、見る見るうちに腫れる親指、そして、一連の流れにリアクションに困る子供ら・・・、静寂が続き、そして、何事もなかったかのように時が流れた。
俺は一生忘れることはないだろう。独り寂しく、脱衣所で、右手でゆっくりパンツを下した時の、その切なさ、虚しさを。そして、「あらっ、家長さん、親指どうしたの?」と聞かれる度、誰も称えることのない程の勇ましく、輝かしい栄光と共に、誰も責めることができない己の愚かさに打ちひしがれるだろう。
そこには、可憐な50前のオッサンの、壮大な男の生き様が隠されているのであった!
皆様、決して真似しないようにお願いします。チャンチャン!
パンツ
パンツ2パンツ3