よりみち

 この“よりみち”は、家長:石津が勝手に、ウンチクを語ることで、「こんな馬鹿な男もいるんだ」と、皆さんに生きる勇気を与える為の文章を載せています。  尚、内容に関しての苦情、反論、哀れみなどはご遠慮ください。強がっているわりには、打たれ弱い性格なので・・。また「憩の家みち」とは何ら関係なく、あくまで個人的主張であることを重ねてご理解ください。

よりみち

介護職員処遇改善交付金なんてクソくれだ!

介護職員処遇改善交付金なんて、本当に無駄だと思うな。政治家や役人はアホだと知っていたが、もやはここまで来るとは思わなった。これで介護職員のレベルやスキルが上がるっていう、実に安易な考えで、頭の固い連中が考えることだと思うよ。

まぁ、現場を知らないから無理もないがね。

介護職員処遇改善交付金、毎月の介護報酬に数パーセント上乗せして、介護職員に配布せよって始まったばら撒き施策に過ぎない。介護職員だけを限定し、微々たるお金を配布し、これでレベルの低い介護の所得を上げたろうと、ある意味だまして行っている。子供手当となんら変わりない。社会的弱者は介護職で、可哀想だからあげる介護職手当に過ぎない。

うちも最初は申請を断ってきた。最初から、そんな銭もらったところで、記録や提出物が増えるだけで、無駄な時間を割かれるのは目に見えてるからだ。だから、俺は何度も県の担当者に、「そんなものいらない。俺達はボランティズムも福祉の根本としている。むしろ、そんな貴重な税金を使って交付する必要なんてない。逆に、交付を拒否した事業所こそ、低賃金で頑張っているわけだから、役所として評価すべきではないか?」

俺は何度も役人に言ったよ。でも、所詮、あいつらもお上の言いなり。何も届くわけがないわな。

それから何度も県から電話があり、「まだ、申請出てないから、出してほしい」と催促の電話があり、俺も開き直って、「貰えるものなら貰っておくか」と決めたんだ。

それから1年ちょっとしたら、今度はキャリアパスなるものができて、それができなければ減額する、なんて言いやがる。あったまに来て文句を言う気持ちにもならないわ。1年前、県の介護保険室から、「是非申請を」とお願いされ、今度は「減額する」って脅迫まがいなことをしている。

呆れて言葉も出てこなかったよ。とりあえず、俺達はこれを放棄するつもりだ。たしかに、介護職のスキルアップは大事なことだ。でも、四角四面に「資格と取ればよし」「研修会を開いたらよし」という役所的な安易な評価が全く理解できないんだ。今までばら撒いていいた銭を、今度は市場に出すことで経済を発展させようと、少しは考えているに違いないが、全くナンセンスで笑っちまう。だいたい、県社協がやっている研修もそうだけど、全く意味のない研修を受けて何の得があるのか?ヘルパー2級なんて税金使って補助して、一体何の意味があるのか?

俺達は、少なくても利用者に対するスタッフの数は他の施設より明らかに多い。資格があろうがなかろうが、経験があろうがなかろうが、そばに付いて寄り添ってあげるケアが最高だと信じているからだ。そこに、くだらない知恵が入ると邪魔になることを、あいつらは全くわかっていないんだよ。それなら、自分達の出来る範囲で、無報酬のボランティア活動を実践し、福祉の意味を探求し、人間的なレベルを上げる方がよっぽど意味あると思う。

介護職というは生産性がないものだ。今の政治はそれを第3の道として拡大しようとしているが、それは結果的に社会保障が膨れ上がり、自分達に跳ね買ってくるのは目に見えている。介護職という魅力を知らない連中が、介護職のレベルを上げていこうとすると、結果的に銭をばら撒き、無駄な時間を費やしたかという書面だけの評価に過ぎないんだよ。

介護職員処遇改善交付金。お前ら、本当にこれって正しいのか?介護の携わる人に聞きたいよ。これは貴重な税金が使われているんだぜ。それって納得できるかよ。そして、介護職に携わる人間達よ、こんなちっぽけなはした金貰ってよ、無駄な研修や資格を取って、本当に恥ずかしくないのかよ。そんなものに頼らないと、この介護って出来ないのかよ。いつから、そんなに弱くなっちまったんだ?

そんなものいらないから、その貴重な財源を、世の中の本当に困っている人に使ってくれって、胸張って言えるかどうかが、本当の介護魂じゃないのか。
俺は情けなくて涙が出てくるよ。

投稿日:2010/08/15 18:47:33