昨今、介護職員の給料水準が低いことを、マスメディア等で騒がれはじめ、政府は「介護職員処遇改善交付金事業」なるものを実施した。

介護に働く職員を対象に、毎月の請求額に○％か上乗せして支給するという「くだらない」制度だ。それには、改善計画書なるものを添付し、見もしないくせに書類だけ書かせる無策の役人どもが考えるナンセンスさが際立つ。

そんな面倒なことしないで、最初から介護保険料を上げてくれればよっぽど助かるのに、わざわざ大変なことを、世間が騒ぎだしたことを理由に、「やれ困った、さぁバラまけっ」って、本当にばかみたいに思う。

もちろん、俺達はそんなくだらない泡銭なんていらないから申請はしていない。そりゃ、欲しいよ。くれるものなら欲しい。でも、俺達スタッフは、今のままで十分満足しているんだ。金なんかじゃない、一緒に過ごしている楽しいひと時を、そんな汚いもので邪魔されたくない。

俺は県に申し出をした。そうした「申請」をしない法人には、ちゃんと評価してもらわないと困ると。介護保険財政が圧迫している状況の中で、緊急的に配る交付金こそ、税金の無駄使いであるし、本当に我々を救おうと思っている策とは思えない。定額給付金と同じように、単なるバラマキ政策だ。

だからこそ、交付金を受け取らない事業所については、しっかりと評価すべきだ。我慢して事業を回転しているところは、それなりの苦労もしている。しかし、そこまでスタッフのモチベーションが高いからこそ、それが維持できるものだ。

これから政治も大きく変化し、さらに「介護職員の給与水準のUPを」という声が大きくなるだろう。以前から話をしているが、そんなことで政治が介護を甘やかすから、ろくでない介護員、自分のことしか考えてない介護員が増えていくんだ。

もっと、金じゃない、人のために尽くす喜びというものが広く浸透するように、役人は策を示すべきなんだ。金を配ればそれでいいなんで、本当に馬鹿げている。

予算分配も役所の大切な仕事は理解できる。しかし、あえて交付金も日本の将来のために受け取らず、相互扶助という実現に向けて努力している施設を、なぜ、評しないのか。それが、腹立たしくて仕方ない。

「まぁまぁ、そんな固いこと言わずに、貰いましょうよ」と、俺の心に誘惑する俺もいるが、「いらんと言ったらいらん」。

でも、本当に役人どものやることは、足を引っ張ることだらけで困るよ。エリートで頭固いのはわかるけど、ビジョンを示すのが、お前らの仕事じゃないのか？