よりみち

 この“よりみち”は、家長:石津が勝手に、ウンチクを語ることで、「こんな馬鹿な男もいるんだ」と、皆さんに生きる勇気を与える為の文章を載せています。  尚、内容に関しての苦情、反論、哀れみなどはご遠慮ください。強がっているわりには、打たれ弱い性格なので・・。また「憩の家みち」とは何ら関係なく、あくまで個人的主張であることを重ねてご理解ください。

よりみち

通所介護の自慢はこれだ!

憩の家みちの通所介護は、まだ発展途上ではあるけれど、最高のケアをしていると思っている。もちろんお金なんてないから、設備などのハード面で勝てっこない。でも、限られた資源の中、小さいながらも、その内容は充実していると思う。他では出来ないことを、ここでは出来るようにするのが、我々に課せられた使命だ。

基本的に利用者の数の問題じゃなく、徹底して個別ケアに重点を置いている。数字は俺だけが管理すればいい。たとえ利用者数が少なくても、その分、高い満足を与えてあげればいいと思う。

だから、1対1のケアを第1に、「無理が効く」柔軟な対応をしている。これからの時代、集団処遇ではなく、個別処遇の在り方が問われてくると思っている。だからこそ、この人は畑仕事、この人は手芸活動、そしてこの人は買い物など、個々の特性にあった、メニューを用意することが大事だ。

もちろんスタッフの数を増やせば経営も苦しくなる。でも、俺達は利益を無理に出そうと思っていない。だからダメ経営者と言われるわけだが、介護をサービスとして捉えるならば、絶対に手を抜いたりしない。どこよりも声掛けの1つから、関わり方まで気を配っていると思う。狭い部屋に肩寄せ合って、一緒になってお茶を飲みながらも、スタッフのアンテナの張り方は半端じゃないと思っている。

それでも、俺達の目指す介護の形は、自然なケアだ。仕事として活動をしていても、それを表に出すことなく、可能な限り、利用者とスタッフの垣根を壊すことを目標にしている。だから、誕生会では我々も祝ってもらうし、お菓子を食べながら仕事もしている。利用者と一緒に昼寝したって構わない。

仕事は楽しくやらなければ意味がない、楽しくなれば仕事じゃなくなり、一つの遊びになる。それでうちはOKだ。でも、そうした「遊び」の中にも、プロの眼とプロの行動力は必要ということだ。

通所介護 憩の家みち の大きな魅力は3つある。

一つ目、それは、家族員として何かしらの役割を担ってもらうこと。集団の生活の中で、どんな些細なことでもいいから実践することで、共同意識が芽生え、それが助け合いの精神に繋がってくる。そして、「自分は役に立つ」という存在意義をわかってもらう為に必要だと思っている。その人の特性を生かして、できない部分だけを手伝うことが、「生きがい」に結びつけると思う。

二つ目、それは、この出会いに感謝し、御礼すること。家族も含めて食事会に招待したり、孫が喜ぶおみやげを渡したり、その人に合った誕生日プレゼントであったり、御礼の仕方は本当に様々だ。たとえ利用者がお亡くなりになっても、父の日、母の日はプレゼントを渡す。壁の写真も永遠と飾って置く。それは俺達はもうひとつの家族としての感謝の意を忘れてはいけない思いがあるからだ。

また、昼食の内容も自慢できる。伊勢海老やらマグロ三昧、ステーキにしゃぶしゃぶ、うな重・・・、だって、利用者とスタッフが食べたいと思うものを、そのまま実現しているから結果的にそうなる。栄養面ももちろん大事だ、でも、一番は「その時に食べたい物」だと思うんだ。俺達は、決してお金に余裕があるわけでもないけれど、そうした少しずつの「感謝」の繰り返しが、満足に繋がっていくと思う。

そして、3つ目。何より最後の魅力はうちのスタッフだ。給料も安いし、昼休みもない、無理ばかりお願いしているのに文句の一言も言わずに努力してくれる。個別ケアを優先すれば人件費はかかる。御礼をすればお金もかかる。それでも、一生懸命、利用者の満足の為に努力してくれ、笑顔が溢れている。何より、スタッフ一人ひとりの、そうした「理解」こそが、このみちの活動の根源にある。

利用者の無限な満足を共に求める中で、そんな最高の仲間と出会えたことは最大の財産だと思う。よく皆で飲むと「俺達はもう一つの家族だ」と話しをする。そりぁ、立場があるから、純粋には難しいかもしれないけれど、上下関係なんて関係なく、利用者の喜ぶ笑顔の為に一緒に支え合う仲間として、共に歩む同志として、悩んだら助け合う家族として、俺達はこれからも一緒に歩んでいきたいと思う。

時が経てば環境も変わる。環境が変われば人も変わる、いずれ別れる時が来る。でも、この一瞬でも、全員が同じ方向を向いていることが大事なんだと思う。利用者もスタッフも、皆が一つの家族のように共に支え合い過ごすひと時が、俺には何より幸せだと感じるんだ。

それぞれの生きがいを尊重すること。その為にはお互いが感謝し合うこと。そして、相手を理解し、共感し合い、支え合う空間がここにはあるということなんだ。

「我が口に甘ければ人の口も甘し」、自分達が楽しいことを、どんどん取り入れていこう。そんな自然が、みちの魅力だ。

投稿日:2008/09/01 19:24:23