よりみち

 この“よりみち”は、家長:石津が勝手に、ウンチクを語ることで、「こんな馬鹿な男もいるんだ」と、皆さんに生きる勇気を与える為の文章を載せています。  尚、内容に関しての苦情、反論、哀れみなどはご遠慮ください。強がっているわりには、打たれ弱い性格なので・・。また「憩の家みち」とは何ら関係なく、あくまで個人的主張であることを重ねてご理解ください。

よりみち

福祉と心中するつもりだ!

雑誌や新聞で「福祉」を論じている偉い先生と呼ばれる人を見ると笑ってしまう。よくもまぁ、こんなに理屈をつけたもんだと、関心してしまう。

俺は、偉そうに形のない福祉を論じている大学の教授や組織のお偉方が嫌いだ。大衆の前で平然な面して、「地域福祉の為に」とか「社会的弱者の為に」とかいうウンチクたれて、その一方で自分は別の世界で優雅な生活を過ごしているのが許せないんだ。

もちろん、『ひがみ根性』もあるけどね。

よくこの業界は給料が安いという報道を聞く。たしかに他の業界からみれば低いとは思う。でも、俺から言わせれば当たり前だ。そもそも他の業界と比べること自体間違っている。福祉の仕事をして、食べていけるだけで幸せと思わないといけないんだよ。困っている人に手を差し伸べることは、人間としての当たり前の行動であるにも関わらず、しかも色々な人から感謝され、しかもその人の人生の一部に関われて、それで銭が貰えるんだ。

文句をいうんじゃない、って言いたいよ。

でも、一番許せないのは、さっき話したような連中だ。「福祉をビジネス」にしている奴らだ。
どこかの会社みたいに、サービスや銭儲けを全面に出しているところならまだ許せる。でも、善意な面して、自分の生活はガッチリ守っておきながら、講釈述べている奴らが多いのが現実だよ。

まぁ、すべての先生がそうとは言わないよ。でも、この世界、自分は比較的裕福な生活をしているのに、「人の為に」と平気でうそついている奴ばっかりだと思うよ。まぁ、俺は結婚もしてないし、子供もいないから、守るべきものもないから言えるのかもしれないけど、俺の心のどこかで、自分自身が幸せになってはいけないような、なんかそれじゃ嘘になるようなそんな気がするんだ。

それは俺の中で、「福祉と心中」する覚悟があるからだ。もちろん無理している自分も否めない。でも、決めたんだ。人に散々迷惑を掛けて生きてきて、人を蹴落として生きてきた俺が、ようやくこの福祉の世界に落ち着いた。だからその福祉に自分のすべてを捧げないといけないと思うんだ。幸せになると嘘っぽくなるのが怖いんだ。だから、俺は、そんなお金や暇があるなら、もっと困っている人に尽くすべきだと信じている。

それがヒーロー、いや福祉バカの考えた生き方なんだ。

だからと言って、福祉人は全員、幸せであってはならない、とは言わない。もちろん幸せな生活を送ることは結構だ。でも、その生活は絶対に裕福であってはならない。普通か、いやむしろ中の下がちょうどいい。中の生活は上も下も見え、全体を網羅できるかもしれないが、そこに上に対する憧れが芽生えることが多い。とはいえ、下の生活のままでも、人に幸せを与えることはできない。「中の下の生活」こそ、一般人の中の生活、つまり「普通」というものさしから、下の生活を見比べて、多くの矛盾が生まれ、そこで自分達のできることが考えられると思う。「普通」にしてあげることが我々の使命なんだ。

福祉を論じるお偉いさんは、上から下を見下ろしながらしゃべっているだけ。心にまったく響かないね。

まぁ、俺は人間的にだらしないから、昔から貯金なんてできないし、銭あれば飲み代に化けてよしだ。てめえの将来なんてはっきり言ってどうでもいいと開き直っているよ。立派な家に住んで、高級な車に乗って、かわいい妻や子に囲まれて・・・、そりゃ、一時は憧れたけど、もうとっくにそんな夢なんて持ってないよ。福祉を追求する時点で、そんなもんは捨てたよ。

むしろ俺の夢は、自分の生あるうちにどれだけの人に幸せを与えられるか。それが絶対に自分のためでも、また親族のためでもあってはならない。それは、「俺はプロ」だから。福祉のプロとして生きている以上、その生活も行動も、そして欲求も、人の為に捧げることが真の福祉人としての在り方だと思っているからなんだ。

「バカ者」と揶揄されるだろうし、全て現実的に履行しているかは疑問だ。俺もそれが正しいなんて分からない。でも、少なくても福祉に対して本物に近い存在に成れると信じているよ。福祉と心中する意味は、自分をどこまで追い込めるか・・、そこにあるんだ。福祉人から福祉神のように変われるようにな。

俺にとって「相互扶助」とう言葉は真の福祉ビジョンの原点と言っていい。でも、嘘っぱちで固めた言葉なんていらない。自分があって相手があるという理屈はわかるし、限界があるのも事実だ。でも、あえてその無謀ともいえることに挑戦してこそ、真の福祉人と言えるのではないだろうか。

自らの生活を省みず、人の為に尽くす姿勢こそ、この世界に入る為の重要な「資格」だと思っている。

「ろうそくは、身を減らして人を照らす」俺達は、見習うべきであろう。

投稿日:2008/12/10 22:13:43