よりみち

 この“よりみち”は、家長:石津が勝手に、ウンチクを語ることで、「こんな馬鹿な男もいるんだ」と、皆さんに生きる勇気を与える為の文章を載せています。  尚、内容に関しての苦情、反論、哀れみなどはご遠慮ください。強がっているわりには、打たれ弱い性格なので・・。また「憩の家みち」とは何ら関係なく、あくまで個人的主張であることを重ねてご理解ください。

よりみち

これからは介護ロボットと外国人雇用だってよ。

「成功する人とは、いかに時代を先読みし、それを発信することができか」だってさ。たしかにごもっとも。俺みたいな徹底的介護アナログ主義を唱えている人間は、時代に置いていかれるだろうな。

ただ、これからの介護の時代は、介護ロボットの有効活用と外国人の積極的雇用がポイントらしい。たしかに、人手不足は仕方ないにせよ、いよいよ、行きつくところまで来ちゃったって感じだよな。

俺は基本的に、介護ロボットに関しては、それほど否定的ではない。実際、腰を痛めた時、そうしたロボットの補助具があれば楽だと思ったし、入所の施設とかで離床時間を把握したり、会話やレクができるロボットというのは有効的だとは思う。データ化することで、利用者の満足、命の危険を回避できることに繋げられれば最高だと思う。まぁ、これからは、それを導入できるできない、施設側の貧富格差が問題になるんだろうけな。

そのうち介護施設の人員基準なんてなくなってよ、「介護ロボット1台必須」とか、役人の連中共は、平気な面してやりそうで怖いけどな。

基本的に、俺は介護ロボットは肯定も否定もしない。別に必要であれば取り入れればいいと思うし、実際、それで助かっている施設、活用している施設も多いはずだ。別に興味ないけどね。俺も基本はそんな機械系に頼りたくないけれど、うちでもカラオケにDVDとか流しているわけだし、結局はロボットっていえば音楽を流すロボットに頼っているわけだから、それは時代の流れかな。ある程度は仕方ないと思う。

でも、俺は、あくまでそれは主体的にやる俺達の補足的役割にとどめるべきであるし、それが直接介護する時代になったら、本当に怖いもんな。まぁ、もっとも、今の言いたいこという介護職員連中より、よっぽど素直でしっかり仕事するかもしれないけどな。でも、俺なんて、「ピピピ・・この人は・・人間的に不適合」とか判断されそうで怖いわ。

人間に気を使うより、ロボットに気を使ったりして。一体どんな世の中になるんだかよ。

介護ロボットに関しては別にいい、ただ、それに多額の補助金を出す役人、利権に絡んだ業者がいることを妬む。あと、もっとカッコイイことを言えば、それが普及することにより、少なくても俺達の介護職員としてのプライド、資質は間違いなく低下するだろう。それに託すことで、その人を探求することがなくなる、データに頼りすぎてしまい、動物的な空気を察する力、経験から生まれる勘というものが衰えることは間違いないと思う。

まぁ、この前、ペッパー君と話したけど、計算問題の答えや距離を測ることはたしかに負けたけど、俺のこの奥深い神秘に満ちた熱いハートは測るできない。ざまぁみやがれって、これじゃ、人間の負け惜しみだな・・。

それより、俺がどうしても許せないのが、介護職員の外国人労働者の受け入れだ。もう何年経ったことか、当時の総理大臣が笑顔でサインする姿を見て、この愚策を推進してきた政治家に強い憤りをもったことを覚えている。それは「福祉道」でも書いたからここでは触れないけど、日本人としてのプライドも何もない、自国の年寄りの面倒も見れないほど、今の日本は体たらくしていることを世に表したものだ。

もちろん、異国から日本語を覚えて、一生懸命頑張っている外国人に対しては尊敬の念がある。その人達は、一種の選ばれし人であり、それはそれで、俺達もしっかりと応援すべきである。いや、むしろ、そんな彼等こそ、真の英雄であり、俺達は讃えるべきだと思う。

ただ、俺はお袋からよくこんなことを聞かされた。「自分の親の面倒も看れない人間が、よそ様の親の面倒なんて看れるわけない」とな。本当にそう思う。

福祉道でも語ったように、異国から若者を呼び寄せ、日本語を教え、文化を教えて、習慣を教え、それは経済大国という一瞬のおごりであり、この国が暴走したあの頃を思い出してしまう。現代のこの国の家族介護力ときたら、お金だけしっかり払っているから、それでしっかり看ていると平気な面して主張する始末。これで、先人達は満足しているのだろうか?疑問に思う。

この外国人労働者の問題については、政府の経済連携協定の思惑もわかる、施設側の切実な人手不足問題もわかる。働きたいという異国の若者たちの気持ちもわかる。でも、少なくても、こうした愚策により、日本人として年寄りを敬う気持ちとそれを行動で示す力は確実に弱まったと思う。

離職者が多く、嫌われているこの仕事を、外国人に頼るそのセンスが、実にくだらない。国家ぐるみの詐欺であると言っても過言ではないだろう

とはいえ、全体としてそう動いているのはやむを得ないにしても、そこに多額な税金を投入するならば、今の子供達に「福祉教育」「家族教育」「歴史教育」を徹底すべきであり、それが、これからの介護労働者不足や介護職員の質の向上に繋がる唯一の方策だと信じている。

みんな物事の本質がわかってないんだよ。

俺のところにも、これから高齢化が進む中国での介護事業進出についての話もあったけど、そんな賢い経営者じゃないし、なにせ、俺の生き方に反するから興味はまったくない。裏で利権に目がくらんだ馬鹿どもがいること位、容易の想像がつく。言葉は悪いが、他国の年寄り面倒看れるほど、俺は人間ができちゃいない。

いくらそこに大義があったとはいえ、俺は今こそ考えるべきは、将来のこの国のグローバリズムより、将来の子供達の為に、日本人という誇りというナショナリズムの方が、何より大切だと思う。

もし、自分の子供が、いくら仕事とはいえ、他国の高齢者の面倒を看るようなことがあったら、俺は日本民族としての誇りにかけて、絶対にそれを許さないだろう。

何?俺?バカ野郎。いくらお金積まれて行くわけないだろ。
なぜって?そりゃおめぇ、決まってるじゃんか。

俺は飛行機が怖くて乗れないからだよって、ダメだこりゃ。(本当の話)
投稿日:2016/12/10 14:20:32